1988年ごろ登場したホンダ VT250SPADAはDOHC V型2気筒エンジンで乗り易く、女性に人気でした。丈夫なVTエンジン、市販車世界初となる中空鍛造肉薄アルミフルキャストフレーム「CASTECフレーム」を装備し、それなりのカッコ良さ、良い燃費、それなりの運動性能、そして安い中古価格と、けっこうイカシタマシンです。が、ちょっとリアシートが小さかったり、フックがかけにくかったりで荷物積みにくいですけどね!

 

出会い

1998年冬、免許を取ってもバイクが無い僕はCAMPUとかで、250ccのレーサーレプリカを探していた。しかしある日、父親が「バイクくれるってよ。取りに行くべ」という。どんなバイクなのかわからないまま軽トラで取りに行くと… ビニールシートをかぶせて置いてあった。それがスパーダでした。

走るといいな スパーダ 〜復活への道〜

はじめ見て「レプリカでない」と思いましたが、とにかく軽トラックに乗せてもち帰ります。家に着いたらとりあえずエンジンをかけようとしましたが、バッテリーがだめらしくかかりません。中に入っていた自賠責保険は2年前くらいに切れています。うーん納得です。車のバッテリーにつないでみました。キーをまわしたらいろいろ大丈夫みたい。セルを回してみたら回りました。するとスパーダはガソリンをふきだしました。いわゆるオーバーフローです。いとこのしんちゃんもきていろいろしてみて、クレの「クリーナーキャブ」(1000円くらい)でキャブをあけて、洗浄してみたら、とりあえずガソリンはもれなくなり、エンジンもかかるようになりました。結構行けるものですね

公道を走ったら

とりあえず走れるみたいなので、バッテリーを買ってきて、保険にも入って、晴れて道路を走ることになりました。でも・・ 遅い。かなりがんばっても60キロがやっと。アイドリングも不安定だし。おかしいのは明らかです。「エンジンが片方しか熱くなってない。片方動いてないのでは?」という父親の助言により、再びキャブをあけてみて、もっとちゃんと洗浄することにしました。ジェットニードル?をはずしてみると片方は詰まっていたので、クリーナーキャブにつけたりできれいにして組みなおしてみました。

まともな走りになった

それで走ってみると、以前とは見違えるようなパワー! いやー、保険やバッテリーにお金かけて結局直らなかったらどうしようかと思いました。よかったよかった。その後、アライのラパイドLというヘルメットを買い、タイヤも劣化してひび割れみたいになってたので交換した。そのとき「フロントサスがオイル漏れしてますよ」との指摘を受けましたが、とりあえず聞かなかったことにしました。

燃費はリッター24キロくらい。このバイクしか乗ったことないのでよくわかりませんが、いい走りのような気がします。

順調に走っていたのに あれ、なんか見た目が違ってるような?

  ⇒廃車へ

ぼくはある大学に編入することになり、バイクを寮においときました。その後も日常の移動手段としてスパーダは大活躍でした。で、夏休みに自転車でツーリングに2週間くらい行って、かえってきました。そして久しぶりにのろうとして、キーをまわしたら「あレ? ニュートラルやOILのランプがつかないな」スタートボタンを押してもセルは回らない。

「バッテリーが上がったのか?」

と友人の車のバッテリーにつなごうとおもったりしましたが、その人は帰省していたので、押しがけしようと思い、駐輪場にもどった。違う角度から見ると

「アレ?なんかいつもと違うような?」

「やっぱり変だ」

「あッ ヘッドライトがない!」

ない

ああ 何てことだ。盗まれたんだ。しかもケーブル類をはずすのではなく、切断されている。ネイキッドのバイクはハンドルスイッチとかのケーブルの接続部分がみんなヘッドライトの中に入っているので、これじゃセルが回らない。近所のバイク屋さんで聞いてみると「4,5万かかる」とのこと。切断されてるからたくさんパーツ変えないとだめなんですね… ああ スパーダごめんよ、ザンネンだけど君にそんなにお金かけることはできないよ。そんなにお金かけるならレーサーレプリカかってしまうよ。というわけでスパーダは廃車にして、自宅に持ちかえりました。そしてNSR250Rを手に入れるのでした。

よみがえれスパーダ

スパーダを見捨ててNSR250Rに乗っていましたが、NSRを壊してしまいました… またバイクが無くなってしまいました。最初はまたレプリカ志向でZXRNSR、ガンマ、TZRVFRなんかがいーなーと思っていましたが、ふと、スパーダを中古パーツで直すといくらかかるのかな? などと考えました。どうやら三万円位かかりそうです。でも、ヤフーオークションで、これこれこうなんですが、パーツ売ってくれませんか? とやってみたところSKGの佐藤さんから連絡がありました。「必要なパーツ、全部で1万円でお譲りしますよ」 え〜? 本当ですか? 本当でした。早速埼玉県の草加市まで取りに行きました。一万円で必要なパーツがそろいました。すごいっすごいです「SKG」そしてありがとう佐藤さん。イヤー予備のスピードメーターとトップブリッチまでもらってしまいました。スパーダも復活の兆しが見えてきました。

新しいパーツをスパーダに

実家にかえって久しぶりにスパーダを出してみました。チェーンがさびたりてしてましたが、いろいろはずして新しいメインハーネス、ヘッドライト、ヘッドライトステー、ウインカー、右スイッチ、左スイッチ、ソケットCOMPとかをつけてみました。メインハーネスの交換は大分ばらさないとできませんね。と、完成までには夜までかかりました。一年半ほったらかしのバッテリーが使えるのか?と心配でしたが、まだ行けるようです。そしてついにエンジンがかかりました。なつかしい音

修理中の図

 

ちゃんと走れるじゃないか、スパーダ

自賠責が切れてるので近くの小学校でテスト走行。こんなパワフルだったっけ? NSRの影でパワーが無いというイメージになっていたスパーダは、実は中、低回転のパワーはなかなかでした。「ぜんぜん行けるではないか!」とすぐに再登録、自賠責、任意保険に入り、はれて公道を走れるようになったスパーダ。これがナカナカ調子がよくて、燃費は平均リッター28キロ、最高はハイオクで33、レギュラーで31キロとなりました。何でよくなったんだろう?

鍵穴が?

大型自動二輪を受けていたある日、何気なくバイクに乗ろうとしたらカギが刺さらない。よく見ると… 鍵穴がいじられてる! これじゃ刺さらない。これってキーイグニッション関係を交換すると二万円くらいかかる。あ〜あ。二万円は痛い。で、一応SKGさんに「中古で部品ありませんか」と聞いてみたら「3000円でお譲りしますよ」だそうです。いや〜お世話になります。無事に交換して復活しました。

フロントフォークオーバーホール

手に入れてからフォークのオイルが漏れていたが、やっと直すことにした。お店に頼むと二万円はかかるらしいので自分でやることにした。パーツを買ってやってみた。ちょっとしたトラブルで「もうどうしようもないよ。」という状況になったが、「YSPモトフェニックス」にフォークだけ持っていくと「ちょっとひっぱててもらえますか?」とインパクトレンチですぐにネジをはずしてくれたしかもタダで。これからはYSPだな。もう○ク○オートのはいかない。

ということでフォークのオイル漏れが直った。減衰が強くなって良くなったのかは良くわからないが、洗車が楽になった。

大型二輪取得!

20014月、念願の大型自動二輪免許を試験場で所得してしまった。7回もかかった。でも教習所で取る1/3のお金で済んだ。免許が大きくなったのでオートバイもでっかくしたいな〜 と考える。ZXR750とかCBR900RRとかFZR1000とかほしいな〜と思うがお金が無いことに気がつき断念。いぜんスパーダ

 スパーダ ついに、試される大地「北海道」上陸

0028月、ついに長期ツーリングに出かけた。目的地は北海道。7月には自転車で行ってた気もするが、学生最後の夏休みなのでバイクでも行った。出発前にオイルとか交換して準備万端。リヤブレーキのマスターシリンダーなんか新品だぜ! しかし直したはずのフォークのオイル漏れが再発していた。フォークの小さなさびが原因だろうけど、いまさらと、忘れることにする。

もちろん筑波から青森県の大間岬まで走ってから北海道に上陸。長距離フェリーは二回も払ってられない!

今回もいつものように”安くすませる”を重視。前前からタンクバックが欲しいと思っていたが、1万円ちかい値段に反抗心を燃やし、「激安で作ってやるぜ!」と主要パーツを100円ショップでゲットし、約1000円で作製。しっかり使えて、激しい走りにもびくともしなかった?

アイデアにあふれる…せこさ

ライダーたちの度肝を抜くコストパフォーマンス! しかし製作に非常に時間がかかった。

ついでにサイドバックも作ってやった。というか、普通のバックをくっつけた。片方1000円。これで荷物の積めないスパーダで北海道もOK! だった?

大間岬

納沙布岬

北海道ではキツネや鹿に遭遇したり、カムイワッカの湯とかいったりワイルドだった。ついにスパーダの走行距離がやっと25000キロに達した。

フロントフォークのオイル漏れをせこく修理

オイル漏れを再び修理することにした。しかし、今回は紙やすりでオイル漏れを直してしまうという節約法を実行。インナーチューブをアウターケースにつけた状態で、オイルシールとインナーチューブにの間に紙やすりを滑り込ませて、くるっと回してオイルシールの内面を整えるというやり方。見事成功し、オイルシールセット(2500円くらい?)の節約に成功。さらにフォークの分解が必要ないのでオイルを交換する必要も無い! しかし、オイルは2年くらい使ってたので交換し、一応シールセットは買っておいたのであまり意味が無い。

紙やすりをはさめるの図

紙やすりは100円以下で激安!

 

少しの間お別れ

僕もついに就職の時期になってきた。学生にはまだまだ未練があるけれど、人は流れに乗ればいい とばかりに就職。結構遠いとこにいくのでスパーダはしばらく実家に置いておく。そしてなんと車なんて手に入れてしまう…スーパーファミリーカー「イプサム」… バイクしかもってなかった僕の身を安じてか親がなぜかくれた。これがすごいんだわー。寒い中走ってもさむないし、荷物もいっぱい運べるし、人も7人のれてしまうのだ! 

自転車も上に5台いける?

でも車はおそいなー。所詮ファミリーカー

さようなら、大好きなスパーダ

初めてスパーダに乗ったときはまともに走ることもできませんでしたが、ついにこいつを手放すことになりました。しかし4年以上も僕とともに走りつづけ、北海道にもいった。ダートも走った。買い物にはいつもつかってたなぁ… そんなスパーダを会ったこともない後輩にあげることになった。

夏の少し前に、僕の実家の裏に置いてあったスパーダをとりに来たそうだ。ツーリングなり、メンテナンスなり、次の後輩にあげるなり、 好きにしてくれ。古いバイクだけど結構いいやつなんで、かわがってほしいな。 ありがとうスパーダ。

十代の煌きを取り戻せ!!

俺はただ単にスパーダを後輩にあげたわけではなかった! もうすでに、次に乗るバイクはきまっていたのだ!スパーダは先輩の希望でバイクを持っていない後輩にあげたってわけ。

そして、俺のニューマシンはなんと!アノYZF-R1! 十代のキラメキを取り戻せ!?

その後のスパーダの悲劇!

キ僕の後を引き継いでスパーダに乗ったのはKツバサ。キャプテンツバサ君である!それをココで語ろう!

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